民泊とゲストハウスの違いを比較!法律や許認可についても解説

民泊とゲストハウス民泊とゲストハウスは、どちらも旅行者向けの宿泊施設として検討されることがあります。

しかし、法律上の扱いや許認可、営業日数、初期費用、運営体制には違いがあります。

本記事では、民泊とゲストハウスの違いや開業前に確認すべきポイントについて解説します。

 

民泊とゲストハウスの違い

民泊とゲストハウスの違い

民泊とゲストハウスは、宿泊者に部屋を提供する点では共通しています。

ただし、民泊は住宅を活用する宿泊形態として扱われる場合が多く、ゲストハウスは旅館業法上の簡易宿所営業などに該当する場合があります。

以下にて、民泊とゲストハウスの違いについて解説します。

 

民泊とは

民泊は、住宅を活用して宿泊場所を提供するサービスです。

住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく場合は年間営業日数が180日以内に制限され、台所や浴室など住宅としての設備要件を満たす必要があります。

一方、特区民泊では自治体への特定認定申請や近隣住民への説明などが求められます。

既存の空き家や空き部屋を活かして副業や小規模から始めやすい反面、選ぶ制度の運営条件や営業日数を踏まえた収益計画の策定が不可欠です。

 

関連ページ:当社コラムページ「民泊とは何か?種類や法律、始め方を初心者向けに簡単解説!

 

ゲストハウスとは

ゲストハウスとは、個室や相部屋を設け、キッチンやラウンジなどを共用する比較的低価格な宿泊施設です。

法律上の独立した区分はなく、多くは旅館業法上の簡易宿所営業などの許可を得て運営されます。

民泊新法のような年間180日の営業制限がないため、通年営業による安定した収益化や、宿泊者同士の交流・地域体験を打ち出しやすい点が特徴です。

一方で、用途地域や消防設備、建築基準など開業前の確認項目は多くなります。

 

名前だけでは判断できない理由

宿泊施設は名称だけで法的な営業形態を判断できません。

ゲストハウスと名乗っていても実際は民泊新法や特区民泊であったり、逆に民泊と呼ばれていても旅館業法の許可を得ていたりするケースがあります。

そのため、開業前には「どの名称で売り出すか」ではなく、「どの法律に基づいて営業するか」を確認することが重要です。

 

民泊とゲストハウスのその他の違い

民泊とゲストハウスは、法律上の位置づけだけでなく、営業日数、初期費用、清掃負担、収益性にも違いがあります。

こちらでは、民泊とゲストハウスのその他の違いをご紹介します。

 

法律と許認可の違い

民泊かゲストハウスかを検討する際は、法的な位置づけの違いを確認します。

民泊を始める場合は、民泊新法に基づく自治体への「届出」、または特区民泊としての「認定」の手続きが基本となります。

一方、ゲストハウスは旅館業法に基づく簡易宿所営業などの「許可」を受けて運営します。

項目 民泊

(住宅宿泊事業法)

ゲストハウス

(旅館業法・簡易宿所)

根拠法律 住宅宿泊事業法

(民泊新法)

旅館業法
手続き 自治体への「届出」 保健所などの「許可」

営業日数の違い

民泊新法では年間180日以内の営業制限があり、1日は正午から翌日正午として算定されます。

一方、特区民泊には年間制限がない代わりに「2泊3日以上」といった最低滞在日数の制限があります。

ゲストハウスは旅館業法の許可を得るため180日制限がなく、通年営業を前提とする場合に有効な選択肢となります。

 

コストと運営負担の違い

民泊は既存の空き家やマンションを活用できるため、大規模な改装を避けやすく初期費用を抑えられます。

ただし、清掃やゲスト対応などの日常的な運営業務は発生します。

一方、ゲストハウスは相部屋などで宿泊者を増やしやすい反面、消防設備や改装費、共用部の衛生管理など、初期費用や運営の負担が大きくなりやすい形態です。

 

民泊のメリット・デメリット

民泊は、既存住宅を活用しやすく、比較的小規模に始めやすい宿泊運営の形態です。

以下にて、民泊のメリット・デメリットについて解説します。

 

民泊のメリット

民泊の最大のメリットは、既存の空き家や空き部屋などの資産をそのまま有効活用できる点です。

ゲストハウスよりも小規模で始められるため副業や試験的運営に向いており、民泊新法であれば旅館業法よりも手続きの負担を抑えられます。

プラットフォームの活用で個人でも集客しやすい反面、安定稼働には清掃やレビュー対策等の徹底した管理が必要です。

 

民泊のデメリット

民泊のデメリットは、制度や地域の制限を受けやすい点です。

民泊新法による年間180日の営業制限のほか、自治体の条例でエリアや期間が縛られる場合もあります。

マンションでは管理規約の確認が必須なうえ、家主不在型では管理業者への委託も必要です。

清掃や騒音対策を軽視すると苦情や低評価を招くため、開業後の運営を仕組み化する難しさがあります。

 

ゲストハウスのメリット・デメリット

ゲストハウスのメリット・デメリット

ゲストハウスは、通年営業や宿泊者数の拡大を目指しやすい施設形態です。

こちらでは、ゲストハウスのメリット・デメリットをご紹介します。

 

ゲストハウスのメリット

ゲストハウスのメリットは、旅館業法の許可を得ることで営業日数の制限がなくなり、通年営業による安定した収益計画を立てやすい点です。

複数部屋や相部屋、共用スペースを活用して宿泊者数を増やしやすく、交流や地域体験を組み合わせて独自の価値を打ち出せます。

長期的な宿泊事業として、民泊よりもブランド化や差別化を図りやすい点が特徴です。

 

ゲストハウスのデメリット

ゲストハウスのデメリットは、開業準備と運営の負担が大きくなりやすい点です。

旅館業法の許可取得には保健所や消防、建築基準の確認が必要で、改装費や設備費、人件費などの初期費用と固定費が膨らむ傾向があります。

また、ラウンジやトイレなどの共用部は高い衛生管理水準が求められ、宿泊者の評価に直結します。

騒音やマナーなどの現場対応が増える点も注意が必要です。

 

開業するなら民泊とゲストハウスのどちらが向いているか

民泊とゲストハウスのどちらが向いているか

民泊とゲストハウスのどちらが適しているかは、物件条件、営業日数、初期費用、運営体制によって変わります。

以下にて、開業するなら民泊とゲストハウスのどちらが向いているかについて解説します。

 

民泊が向いている人

民泊が向いているのは、空き家やマンションなどの既存住宅を活かして初期費用を抑えて始めたい人です。

まずは小規模に開業し、地域の宿泊需要や収益性を検証したい場合や、副業として清掃などの実務を外注して運営したい人に適しています。

ただし、民泊新法に則る場合は年間180日の営業制限があるため、それを前提とした収益計画が必要です。

週末や繁忙期を中心に高単価で効率よく稼働できる物件であれば、十分な収益化を狙えます。

 

ゲストハウスが向いている人

ゲストハウスが向いているのは、宿泊事業として通年営業を前提に本格的な展開を考えている人です。

建物全体をフルに活用し、相部屋などを設けて複数組の宿泊者を同時に受け入れたい場合にも適しています。

また、地域交流や独自のコンセプトといった体験価値を強みにしたい人に向いています。

開業には時間と初期投資が必要ですが、運営スタッフや清掃体制を整え、事業を拡大したい人や共用部の品質管理を徹底できる人に最適な形態です。

 

判断基準は物件・営業日数・運営体制

民泊とゲストハウスは一概にどちらが優れているとは言えず、物件条件や営業日数、初期投資、清掃体制を軸に選ぶことが重要です。

既存住宅を活かして初期費用を抑えたい場合は民泊、通年営業で事業を拡大したい場合はゲストハウス(簡易宿所営業)が有力な候補となります。

選択にあたっては、自身で対応できない実務を外注することも視野に入れ、予約管理や清掃、現地対応などが円滑に回る体制を事前に整える必要があります。

 

民泊・ゲストハウス運営で失敗しないための注意点

失敗しないための注意点

民泊やゲストハウスは、開業後の運営管理まで見据えて準備する必要があります。

こちらでは、民泊・ゲストハウス運営で失敗しないための注意点をご紹介します。

 

許認可と法律の確認

民泊やゲストハウスを始める場合、自己判断で営業を開始することは避けなければならず、特区民泊や民泊新法、旅館業法の確認が必要です。

特区民泊を検討する場合は、各自治体の受付状況、申請要件、近隣説明の有無を確認します。

民泊新法の場合は、届出、住宅要件、管理業務、180日制限などを確認します。

ゲストハウスの場合は、旅館業法上の許可に加え、保健所、消防、建築基準、用途地域などの確認も必要です。

マンションでは、管理規約で民泊利用が禁止されている場合もあります。

 

収益シミュレーションの作成

宿泊施設の収益計画では、売上だけでなく費用を細かく確認する必要があります。

清掃費、リネン費、消耗品費、OTA手数料、光熱費、修繕費、運営代行費などを含めて試算します。

民泊新法に基づく場合は、180日制限を前提に計算する必要があります。

稼働率と宿泊単価だけでなく、営業可能日数を踏まえた収支設計が必要です。

ゲストハウスは通年営業できる場合がある一方で、人件費や共用部管理費が重くなる傾向があります。

そのため、固定費を踏まえた損益分岐点を確認することが必要です。

 

清掃品質とレビュー対策

宿泊施設では、清掃品質がレビュー、再予約、集客に直結する場合があります。

民泊では、チェックアウト後の短時間清掃、リネン交換、忘れ物確認、備品補充が欠かせません。

特に連泊後やファミリー利用後は、通常より清掃負荷が高くなる場合があります。

ゲストハウスでは、個室だけでなく、共用トイレ、シャワー、キッチン、ラウンジの清潔感が評価に影響します。

また、共用部は利用頻度が高いため、清掃頻度と点検体制を明確にする必要があります。

 

運営や清掃を外注することで、オーナーは集客、価格調整、収益改善に集中しやすくなります。

当社では、清掃品質やリネン対応の安定化をはじめとした各種サービスにより、宿泊者満足度の維持を支援できます。

 

おわりに

本記事では、民泊とゲストハウスの違いや開業前に確認すべきポイントについて解説しました。

民泊とゲストハウスは、見た目や名称が似ていても、法律、許認可、営業日数、初期費用、収益性、運営負担が異なります。

民泊は既存住宅を活用して小規模に始めやすい一方、制度や条例による制限を受ける場合があります。

ゲストハウスは通年営業や事業拡大を目指しやすい一方で、許認可や運営体制の整備が必要です。

開業時は、物件条件、資金、営業日数、清掃体制、集客方法を踏まえて判断しましょう。

民泊運営清掃代行編集部

民泊運営清掃代行

【民泊運営専門家】榊原 啓祐(さかきばら けいすけ)
ハウスクリーニングや壁紙再生事業でフランチャイズ本部事業等を立ち上げ、僅か5年で400店舗以上を出店。民泊事業には2015年8月に参入し、現在では民泊運営と共に、リゾート地での貸別荘もスタート。ハウスクリーニングの経験から、民泊清掃の第一人者でもあり、これからの民泊業界を牽引する若き経営者。
【民泊運営アドバイザー】田尻 夏樹(たじり なつき)
バチェラー3に出演。温泉ソムリエの資格を持ち、観光系インフルエンサーとしての経験から宿泊業、民泊業に参入。 地域の魅力やおすすめスポットを発見し、快適な滞在に関する情報の発信も。

民泊運営清掃代行
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